Beem house
「梁の家」
家の個性の着目する
細かく間仕切られた個室が連なる既存宅。
時が経ち家族構成が変わり
要する個室の数は減って、代わりに大きなワンルームの空間を必要としました。
建築家が着目したのは、施主の個性とともに家の個性。
耐震診断で登った屋根裏に現在では見かけない、個性的な梁を見たのです。
永く住んだ住まいにしかないもの
築30年を超える戸建住宅のリノベーション。
永く住んだ住まい。
そこには、新築住宅にはない思い出や愛着があります。
この家は、ライフスタイルにあわせて空間を再構成しながら
既存の家の記憶を残し、それをデザインに活かしたリノベーションの好例です。
既存と調和する素材
リノベーションで生まれ変わった空間ですが
以前からその状態であったような、落ち着いた雰囲気を持っています。
建築家が厳選した素材は、無垢の木や漆喰。
それは古い家の記憶を引き継ぐ梁と調和し
新しいのに、懐かしい、そんな独特の空間に仕上がりました。
新しい価値を見出す
大きなワンルーム空間への拡大は、上部へも行いました。
それまでの天井を破り、高く小屋裏まで延びる吹抜空間としたのです。
それまで、小屋裏に眠っていた梁を表しにして、丁寧に洗浄、着色。
影の存在であった梁は、一躍空間のアクセントとして注目を浴びることになりました。
現在の新築住宅ではきれいに製材された梁を使いますが
この家が新築される当時、梁は自然の形状をしたものを使っていました。
当時は当たり前の梁ですが、今見るとそれはユニークなものです。
建築家はこれに着目し、活かすことにしたのです。
この空間を設計したのはソフトデザイン1級建築士事務所。意匠設計は建築家 河澄克典によるものです。
ソフトデザイン1級建築士事務所は、名古屋を拠点に注文住宅や店舗の設計を行い数々の個性的な空間を生み出しています。
「個々のプロジェクトに独自のコンセプトを見出しかたちにする」
そんな設計に対する考えは施主の価値観を反映した独自性の高い空間づくりへとつながっています。
お気軽にお問い合わせ下さい。
・意匠設計 : ソフトデザイン
・施 工 : ソフトデザイン
・竣 工 : 2010年6月
・工事種別 : リノベーション
・構 造 : 木造