ATNW
素材感の追求が個性を生む
個性的な色の乱形石が施されたこの家は
閑静な住宅街に建つ。
モノトーンをベースに
アクセントとなる石の硬質感 と
色の柔らかさが
絶妙なバランスで成り立っている。
普通は とか、一般的には といった 言葉は
打合過程で クライアントから
発せられたことは無い。
本当に 好きなもの。
居心地の良いもの。
たしかな価値観を持って 家づくりは行われた。
完成した家は
何々風 という カテゴリーには属さない。
クライアント独自の様式美が
かたちとなったものである。
採光とプライバシーの両立
乱形石が立ち上がる面は 南面である。
一般的には光を取り入れる為
大きな開口部が設けられるが
ここにそれは無い。
この堅牢な外観から
どのような内部空間を想像するだろう。
一見閉鎖的な外観の内部には
フライバシーが完全に確保された中庭があり
中庭を介して リビングに光が差し込む。
建築家が取り組んできた
「採光とプライバシーの両立」が
ここでも具現化されている。
代替の利かない個性
この家にあるものは
そのひとつひとつが吟味して選ばれたもの。
鏡、照明、壁のタイル、黒いドア。
モールテックスで仕上げた手洗い。
代替の利かない個性をもったアイテム達だ。
ここだけの時間が流れる空間
個性的な表情をもった アカシアのフローリング。
天然木一枚板のダイニングテーブルに
モールテックスで仕上げられたキッチン。
そこにともされたエジソンランプ。
プライバシーが確保された中庭に面したリビングは
この家だけの時間が流れているようだ。
多様なアイテムたち
一つ一つに 名前をつけたくなるような
愛らしい家具たちが並ぶ。
ソファーにしても ダイニングチェアにして
同じもので揃えず。あえて 異なるものを 配置する。
調和した多様性が
この空間をより一層 豊かなものにしている。
・意匠設計 : 河澄克典
・施 工 : iD pluss (アイディープラス)
・竣 工 : 2018年
・工事種別 : 新築
・構 造 : 木造在来工法
本住宅は 株式会社井上商会 iD pluss (アイディープラス)のプロジェクトにおいて
建築家 河澄克典が 意匠設計を担当したものです。