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プライバシーと採光の両立
この家は 広い道路に南面した 小高い敷地に建つ。
採光という面では非常に好ましい立地である。
しかし、同時に外部からの視線に常に晒されるという
デメリットを併せもっている。
外部からの視線は遮りたい
しかし 同時に通風と採光を得たい。
そんな要望に加えて 要求される室内面積は多く
建蔽率や斜線制限等 厳しい法規制のあるこの敷地では
当初 実現は難しいとさえ言われていた。
建築家は その要望と真摯に向き合い
敷地と対峙し読み解いていった。
完成した家は プライバシーの確保と採光を両立し
要望の全てを 厳しい法規制の中で実現した。
中庭による採光。高低差を逆手にとった地下空間。
設計技術の集大成とも言える住宅が ここに完成した。
玄関扉を開けるとあらわれる中庭
開口部の無い 閉鎖的な外観とは対象的に
内部は光にあふれている。
玄関扉をあけると 眼前には中庭があらわれる。
光を操る仕掛け
壁一面に貼られた鏡。光を拡散させるガラスブロック。
光を 操る仕掛けが随所に設けられている。
中庭を望むキッチン
ダイニングキッチンからは中庭が見える。
ここにカーテンは不要だ。
天候の良い日は窓を全開にしてもいい。
誰にもみられることがないから。
自然光と間接照明
中庭から得る自然光。
これを補うように間接照明が配されている。
間接照明はコントラストの強い自然光とは異なり柔らかく
空間に落ち着きを与えてくれる。
モダンと和が融合する玄関
モノトーンで統一された モダンなインテリア。
石やタイルをふんだんに使った重厚感のあるものだ。
そこに クライアントが大切にしていた
階段箪笥 をあわせ モダンと和骨董を融合した。
この家の外観に目を向けてみよう
正面から見る 段形状の フォルム
これは 階段箪笥 をヒントにしたものだ
・意匠設計 : 河澄克典
・竣 工 : 2017年
・工事種別 : 新築
・構 造 : RC+木 混構造