AHNW
プラスαの暮らしを実現するガレージハウス
黒と木でシンプルに構成された
印象的なフォルムのガレージハウス。
木目のシャッターが外観のアクセントだ。
ここは第一種低層住居専用地域。
厳しい法規制が しかれている。
急勾配の屋根は、北側斜線制限を回避したもので
この家のフォルムを個性的なものにしている。
厳しい法規制は 建設可能な 家の面積にも及ぶ。
計画当初、この厳しい面積の制限のもとでは
要望する所要室の全てを配するのは困難だとされた。
しかし、建築家は複数のプランから最大値を求め
要望の全てを実現した。
この実現のために発生する複雑な構造も
建築家チームのエンジニアが構造解析により解決。
耐震等級3 という 最高等級を実現している。
規格住宅には決しておさまらない理想の我が家。
建築家は見事にそれをかたちにした。
ガレージという余白
竣工時のガレージは この家の 余白 である。
グレーの壁に、ブリックタイルのアクセントのみが在る。
暮らしながら、好きにつくり込んでいく場所だ。
ヴィンテージウッド
家には様々なマテリアル(材料)が使われ
マテリアルは家の雰囲気をつくる。
マテリアルのコンセプトは「ヴィンテージ感」。
好きなものに囲まれて暮らす
小さなものでも、毎日触れるものはとても重要。
普通の照明スイッチでも十分機能は満たすけれど
こだわれば変化が起こる。
トグルスイッチのソリッドな感じと
カチッ と やる 操作感がここを特別な場所にする。
この家らしさを
階段はごく普通のつくりの箱階段。
しかしここにも この家らしさを追求。
蹴込(階段の垂直面)をダークグレーに。
外観の色あわせに通じる
この家らしいカラーリングの階段となった。
帰宅したらまずは手洗い
玄関に設けた手洗い。
帰宅したら、まずは手洗いを。
お気に入りのタイルを貼って
好きな手洗いボウルを置いた、この家だけのオリジナル。
光が降り注ぐ 広々としたLDK
扉を開けると、だれもが見上げる LDK。
斜線制限の回避で生まれた 斜め天井を活かし
陽に向かって斜めに登る勾配天井とした。
勾配天井の先には
高窓を設け採光を得る。
屋根の高さに設けられたこの窓は
周辺環境によって遮られることはなく
窓を開ければ、煙突効果により空気が流れる。
異なるスタイルを色でグループ化する
この家のLDKには2つのスタイル(様式)が存在する。
和風とブルックリンスタイル
隣接する異なるスタイル(様式)を融合させるには
どうしたら良いのか。
ネイビーの扉に、紺色のカラーたたみ。
ブルー系 という色彩の統一が「つなぎ」となる
LDKの収納問題を解決する リビング収納
多くの方を悩ませるのがLDKの収納である。
LDKには実に多くのものが存在する。
グリーンの壁はTV置場でその両袖は収納である。
押入2個分の収納はLDKをすっきりと片付けてくれる。
しかし、収納があまり目立つのも好ましくない。
収納の扉は白色にして 壁に馴染ませている。
厳しい法規制のもと計画されたこの家は
当初、暗い部屋が出来ても仕方がないとされた。
しかし、建築家はあきらめることなく
奥まった そして 隣地が迫る状況においても
坪庭をつくり個室に光を届けている。
「プライバシーと採光の確保の両立」
建築家が追及する住宅のコンセプトは
この家においても実現されている。
光を届ける
・意匠設計 : 河澄克典
・竣 工 : 2018年12月
・工事種別 : 新築
・構 造 : 木造在来工法